葬儀や法要で不安を抱えている方にこそ読んで頂きたい良書です。
皆様お世話になっております。浄土真宗本願寺派善光寺副住職でございます
本日は、皆様に是非紹介させて頂きたい本をご紹介させて頂きます。
「これからの供養のかたち」 (祥伝社新書) 著者:井出悦郎
著者の井出悦郎氏は、寺院のコンサル業務や、寺院と一般の人々を結ぶポータルサイト「まいてら」を運営しております。
この本では主に一般の方々の視点に立って、理想的な法要を行うために多角的な視点からアドバイスを書かれています。
終活を意識されている方などは是非読んで頂きたい一冊です。
この本を読んで特に皆様に読んで欲しい一節がございます。
それは第三章:「失敗する供養」の冒頭に出てくる悪質な葬儀会社についてです。
この章の冒頭では、大切なお母様を亡くして病院で呆然としている方が、悪質な葬儀会社の営業マンに騙され当初の予算の三倍近く葬儀費用を取られてしまうエピソードが紹介されています。
- 最終的な見積もりをあえて出さずに全て終わってから請求書が送られてくる
- 打ち合わせが終わったら担当者はもう2度と出てこない
- 家族葬を希望していたのに、大きな会場にされ、会場料や音響使用料を取られる
私も読んでいて信じられないような話が書いてありました。そしてそのエピソードは最後に以下のように締められます。
人生で何度も喪主をすることがないので知識と経験はたまりにくく、そこが百戦錬磨の葬儀担当者が付け入るスキになるのでしょう。高すぎる授業料になりましたが、この経験が今後に活かされる機会がほとんどないと思うと、残念でなりません。
p116 「これからの供養のかたち」 (祥伝社新書) 著者:井出悦郎
このエピソードは少し極端だと思いますが、このような業者がある事は事実だと思います。
ただ、私も普段僧侶としてご一緒にお仕事させて頂く中で、素晴らしいと感じる葬儀会社様は世の中にたくさんあります。
では、そういった葬儀会社様を見つけるにはどうすれば良いか。
それは非常にシンプルで事前相談をすることです。
この本の中でも再三にわたり事前相談を推奨しております。
葬儀会社様もお寺も事前に相談して比較検討することが非常に大切です。
家族が亡くなると、正常な思考・判断が難しくなる可能性が高いことを忘れない。
したがって、あらかじめお寺や葬儀社を探しておくことが大切
p167 「これからの供養のかたち」 (祥伝社新書) 著者:井出悦郎
これから終活や葬儀などを考えられていらっしゃる方は是非この本を読んで頂きたいと思います。そして、何事も事前相談をして比較検討する事を心がけて欲しいです。
善光寺でも事前相談はいつでも承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
善光寺 副住職